[Z空調vs.風運時] 全館空調しくみの違い
すでにご紹介しております、『全館空調Z空調の家@春日部市K様邸』。
工事が進捗しており、先日上棟式を行いました。
上部にダクトが見えるでしょうか?
これがエアコンから各居室に送り出される快適な温度の風が通るダクトです。
当社では、2種類の全館空調の家を取り扱っています。
今回採用した『Z空調』と『風運時』です。
同じ全館空調ですが、仕組みが異なります。
大きな違いは、換気システムとの関係です。
Z空調はエアコンと換気システムを一体化しているのに対し、風運時はそれぞれ独立して運転を行います。
まずは、Z空調からご説明しましょう。
①まずは外気からの新鮮な空気を、熱交換機能を持つ換気ユニット=ココチEに取り込みます。
②ココチEの内部で、室内から集められた空気の熱だけを新鮮な空気に取り込み、エアコンに送ります。
③通常のエアコンと同じように室外機とエアコンを循環する冷媒によって運ばれた熱を空気が取り込みます。
④温められた空気がダクトを通って各居室に送られます。
⑤巡回した空気は床下に送られ、熱交換換気システム=ココチEに集められます。
⑥ココチEで、熱だけを新鮮な空気に移動させて、屋外に排出されます。
以上が、Z空調の仕組みです。
これに対して、風運時は古い空気と新しい空気の熱を交換する機能を持たず、エアコンと換気システムが独立して仕事をします。
非常にシンプルな仕組みで、エアコンの機能は、
①室内の空気を蓄熱室にあるエアコンが取り込みます。
②室外機との間を循環する冷媒の熱を移動させて空気を温め蓄熱室に溜め込みます。
③蓄熱室にたまった暖かい空気を送風機を使って各居室に送ります。
換気扇の機能は、
1.24時間換気システム=ルフロ400が排気運転を始めます。レンジフードの運転が始まるイメージです。
2.排気運転の空気の流れにより、各室の空気が引っ張られるようにルフロ400に集められます。
3.空気がルフロ400に引っ張られたことにより負圧が起き、給気口から新鮮な空気が各室に入ります。
Z空調も風運時も、メリットデメリットがそれぞれにあります。
たとえば、風運時は非常にシンプルな仕組みなので、初期投資は比較的抑えられますが、冬なら外気の冷たい空気をそのまま室内に取り込むのでどうしても暖房効率は落ちます。
また小屋裏スペースに蓄熱室をつくる必要もあります。
一方のZ空調は、新鮮な外の空気を室内の快適な温度に近づけてから、エアコンに空気を送るので熱効率は高まりますし、小屋裏に蓄熱室を設ける必要もありません。
一方で、機能的に充実している分、コストやメンテナンスの面では劣る場合もあるかと思います。
今回のK様は、小屋裏に蓄熱式を設けることが難しかったので、Z空調をお勧めいたしました。
ご事情に応じて選んでいただくのが正解だと思います。
コロナ禍、家にいる時間が増えていると思います。
夏も冬もいつも快適でいられる全館空調は、これからますます身近になってくると思います。
ご興味がございましたら、家づくり相談室にいらしてください。
体感ハウスでその住み心地も体験していただけます。
いずれも完全予約制ですので、事前にお電話ください。