LDK改築工事@さいたま市岩槻区
ご家族でご実家に住まわれることになったお客様から、暮らしやすいようにリフォームをしたい!とお声掛けいただきました。
既存の状態はこんな感じでした。
右から、濡れ縁、縁側、和室と続き、
ダイニング、キッチンへとつながる、昔ながらの仕切りの多いお住まいでした。
キッチン側からダイニング越しに居間として使っていた和室を見ると、こんな感じ。
壁と食器棚等の圧迫感があって、狭く感じます。
今回は、この縁側、和室、ダイニングスペースをつなげて開放感のあるLDKに改装します。
このキッチンは、ユーティリティースペースとして使えるようにします。
もうひとつ問題がありまして、このキッチンの左側には洗面脱衣室があります。
ちょっと狭いですね。
このスペースを広くしたいので、右側にあるキッチンと隔てている壁を右側にずらします。
ということで工事スタート、まずは解体から。
キッチンを解体したところです。
正面の大きな窓がキッチン、左の小さな窓が洗面脱衣室です。
仕切りの壁も撤去しています。
真ん中、やや左にあるのが新しく設けたキッチンと洗面室を仕切る壁です。
どれくらい広くなるかというと、
たかだか20㎝程ですが、割合でいうと3割増し。
この差は大きいのです。
残されたキッチン側は、奥行きもないし、幅も削られましたが、
ユーティリティスペースとしては十分。
旧キッチンはとても狭く見えましたが、厚みのあるシステムキッチンがなくなったので、余裕があります。
大きかった出窓は内窓を設ける形でダウンサイジングしました。
さて、本丸のダイニングと和室のつながり部分の壁を撤去したところ。
壁を撤去したということは、柱も一部撤去しています。
そのままでは耐震性に問題がありますので、真ん中の柱が半分に切られているすぐ右側の柱は新たに設置しています。
これがどうなるかというと、
石こうボードで腰壁をつくり、
カウンターキッチンとなりました。
家族の様子をうかがいながら、キッチンに立てます。
リビング側はどうなっているかをご紹介する前に、もう一度前出の和室を見ていただきましょう。
和室の右側には雪見障子のある板の間、左側には押し入れがありました。
お施主様のご要望で雪見障子はそのまま活かし、押し入れはカウンターテーブルを設け、書斎スペースとしました。
雪見障子で覆われている窓は、古い窓で、断熱性が低いので、日本板硝子のクリアフィットという、1枚ガラスの2倍以上の断熱性を持つといわれる薄型断熱ガラスに入れ替えています。
もう一枚、今度は工事中の写真、
和室の正面から見たところです。
正面の掃き出し窓の上に、小窓があります。
さらに、右手の襖の上には彫刻欄間が。
左下の雪見障子のある窓もそうでしたが、伝統的な建築様式を採り入れた日本家屋です。
でも、今となっては冬寒いし、夏暑い。
リビングにはエアコンをつけることもあり、正面の欄間窓は封鎖することにしました。
でも、彫刻欄間は何としても残そう!と言うことになり、
こうなりました。
右側の彫刻欄間、よく見ると、天井と壁の境目にある廻り縁が映っているの、わかりますか?
そうなんです、空気が行き来しないように、ガラスで覆いました。
さて、室内工事はこれで終わり、残るは外回り。
駐車場を確保し、車の出し入れをスムーズにしたいというご意向があります。
車が乗り入れるところに植栽スペースがあります。
このアプローチ部分がやや狭いので、
コンクリートの柵を一部壊し、植栽を移設して、幅を拡げました。
この植え込み部分をもう一台のカースペースに造り替えます。
きれいに整地をし直し、砕石を敷いて、
土間コンクリートを打設して完了しました。
さらに家の前にも砕石を敷いて、
自転車が雨ざらしにならないようにルーフテラスを設けました。
古いタイプのお住まいは、居室はそれほど問題ありませんが、LDKスペースや水まわりが使いにくいケースが多いです。
今回は、最も気になるところを効率よく効果的にリフォームしていただけた良い事例になったと思います。