耐震改修工事@さいたま市岩槻区
当社のお近くにお住まいの、これまでにご依頼いただいたことがない新規のお客さまより、お声掛けいただきました。
「地震に備えて家の耐震性を補強したい」と。
2階建てのお住まいの耐震性アップは、2階部分を支える1階の補強がまずは重要です。
ではいきましょう、まずは玄関のビフォーの状態から。
ごく普通の玄関です。
この写真ではわかりませんが、間口が狭くこの面を補強しようとすると、この玄関を補強する必要があります。
室内から見ると開口部が多いですね。
見た目にもわかるように、窓やドアは壁に比べて弱くなります。
耐震診断のできるソフトに既存の図面を入力して、どの部分を補強すると耐震性が高まるかを明確にし、耐震壁を入れていきます。
玄関ドアと壁を一旦撤去します。
向かって左側、光の入る窓だった部分は、
このように土台を設置して耐震壁を設置し、
モルタルで仕上げました。
あわせて開閉が楽な、引き戸に変更しています。
身体が不自由になると、扉の玄関は手前に開くときに身体を後退させる必要があるので負担になります。
引戸ならその必要がないので、将来のことを考えると有効です。
こちらは室内の階段室。
窓のある部分は補強が難しいので、
窓と階段の間にあるこの壁に耐震壁を設置します。
この耐震壁を設置できる最小サイズの幅は910mm。
尺モジュールといわれる昔から使われている基準の1グリットです。
さて、今回は耐震補強にあわせて、動線の改善も行います。
左手にリビングがあり、廊下の奥の左手の引き戸の奥にキッチンがあります。
リビングとキッチンを行き来するには、この扉と引き戸を2度開閉しなければなりません。
両手がふさがっていては、行き来できないということ。
一方で、
こちらは、リビングからキッチンを見たところ。
大きなカウンター越しに、食事の準備や後片付けはスムーズにできますが、大きな荷物は出し入れできませんし、なによりも行き来するたびに出たり入ったりするのは煩わしい。
とはいってもこの壁を撤去するわけにはいきませんので、この扉だけを撤去します。
補強できる壁と、撤去する扉の上の石膏ボードを外し、
耐震壁を設置しつつ、扉とその上部の下がり壁部分を撤去しました。
クロスを貼り直してリビングの工事は完成です。
耐震補強をしつつ、スムーズな出入りが可能となりました。
キッチン内部の模様です。
冷蔵庫の右手に引き戸があります。
この引戸も撤去します。
この通り、こちらは壁ごと撤去しました。
このままですと、玄関とリビングとキッチンを仕切るものがなくなり、夏冬の冷暖房効果が悪くなりますので、
階段に沿って壁を設けます。
と同時にシューズクロークも設け、
このように仕上がりました。
ビフォーアフターで並べてみるとこんな感じ。
シックな感じに仕上がりましたね。
さらに開放したリビングには、
壁掛けテレビと棚も造作して床置きしないで済むようになりました。
お掃除が楽チンですね。
今回のメインである耐震工事については、これ以外の場所にもたくさんの耐震壁を設置しています。
例えば、先ほどご紹介したキッチンの冷蔵庫の裏側の壁、
リビングの隅、
和室の上下、
2階の居室も。
地震が増えています。
「30年以内に大地震が起きる確率は70%」というNHKの番組が放送されて4年が経過しました。
その時に備えて、耐震性に不安がある家に住まわれている方は、早急に対策を講じられることをお勧めいたします。