屋根の葺き替え工事@春日部市
春日部市にお住いのお客さまより、屋根の葺き替え工事をご依頼いただきました。
このように大変立派な、切妻屋根の映える邸宅です。
整然と並んだ瓦屋根。
「まだ葺き替えるのは早いのでは?」と見た目では感じられます。
とはいっても、築年数がそれなりに経過し、いずれ葺き替えなければいけない時期がくるし、立派な瓦だけに重量もかなりあり、家の耐震性に不安を感じられ、このタイミングで葺き替えをご決断されました。
遠目からはわからないものですが細部をよく見ると、
このように塗装がはがれていたり、
劣化が進んでいる箇所が散見されました。
今から11年前の2011年7月に地上デジタル放送への切り替えがありました。
その時に、アンテナも切り替える必要が発生、写真のように既存のアンテナに付け足すようにアンテナが増設されています。
今回、屋根の葺き替えを行うにあたり、足場も組みますので、アンテナも交換することになりました。
瓦を撤去すると、接着剤の役目を果たしていた土と、瓦桟、さらに防水シートが現れました。
これらをすべて撤去します。
撤去が完了し、お掃除をしてあげると、このようなきれいな状態が保たれていました。
野地板は良好な状態です。
この野地板はそのままの状態で残し、この上から新たな野地板を設置します。
構造用合板の野地板を、既存の野地板の上から覆います。
左端の軒先の部分に、細い板が取り付けられているのがわかるかと思います。
広小舞(ひろこまい)と言います。
この鼻先の部分は風雨にさらされやすく、合板に直接雨水があたると劣化を早めます。
ここに1枚広小舞があると、安心なのです。
野地板をカバーするように、防水シート=ルーフィングを行います。
防水シートは下から上に、のりしろのように重なり部分を設けて設置していくのが基本です。
上から下に重ねて設置すると、万が一、雨水が入り込んだ場合、シートの隙間から水が浸入してしまいますので。
ルーフィングが終わると、ガルバリウム鋼板の屋根を設置していきます。
ガルバリウム鋼板は、耐震性、耐久性に優れ、価格もお手頃なバランスの取れた素材です。
屋根の設置を終え、細かな気になる部分の修繕を行います。
今回は塗装ではなく、破風板、軒天も交換します。
すっかりきれいになりました。
木の香りがしてきそうです。
このまま木の表情を楽しみたい気もしますが、どうしても劣化が早まってしまうので、防水のための塗装を行います。
外壁と屋根のお色味に合わせ、ツートーンで仕上げました。
バルコニーの手すりも一部サビが見られましたので、サビ止めを行って仕上げます。
写真では作業の模様をご紹介しませんでしたが、継ぎ接ぎだったアンテナもすっきりしました。
屋根も軽くなりました。
和瓦の土葺きは、副資材も合わせると1坪あたり200㎏を超える場合もあるそうです。
仮に20坪だとすると、4000㎏=4トン。
4トンというと、メスの像で4トンくらいの重さがあるそうです。
そう思うと、築年数が経過している瓦の土葺き屋根のお家はちょっと心配ですね。
転ばぬ先の杖、備えあれば憂いなし
「そういえば、地震や強い風が吹くと家が揺れる!」
といったお心当たりのある方は、ぜひご相談ください。