自宅を売って家を建てる方はご注意ください!
『子供が増えて狭くなったから、今のマンションを売って家を建てたい』
『広すぎる家を処分して、便利な立地に家を建てたい』
このように、今住む自宅を売却して、家を建てようとお考えの方は、進め方に注意が必要です。
今住む家の売却活動と、新居の計画を同時にされると、計画通りうまく運ばないことが多いのです。
まず、売却活動。
不動産会社と相談して、現在の相場から売り出し価格を決めるのですが、最初に決める金額は、この金額で買い手がついてくれたらラッキー、という金額です。
最初から、買い手が喜んで買うような金額を設定することはありませんよね。
売り手はできるだけ高く!買い手はできるだけ安く!と考えるのが普通ですから、まずは最初に設定した金額で、購入希望者からの反応を待つわけです。
オークションは、一般に購入希望者が希望価格を上げていきますが、不動産市場はその逆で、反応がなければ徐々に下げていきます。
このように、買い手からの反応を待っている物件が、ネットで売り出されていたり、チラシに出ている金額なので、実際の取引価格はそれを下回ると考えたほうが無難です。
最終的に取引する金額というのは、最初の設定価格より低くなるケースがほとんどなのです。
しかもこの金額がいくらになるのかは、買い手がつくまでわかりません。
何年も買い手がつかない、というケースも珍しくなく、最終的にはびっくりするくらい安くなっってしまった、というケースも十分考えられるのです。
一方で、新居の計画では夢が膨らみがち。
当初の、『マンションがいくらで売れるだろうから、手持ち資金はいくらで、ローンはいくら借りて、建物にはこれくらいかけられるかな?』
という計画から、どんどん金額が上がっていったりします。
このころになると、計画通りなかなか売れない、計画よりも新居の金額が上がりそう、という現実が見えてきます。
しかし、いったん動き出すと、地盤調査費とか、設計費とかなんとか言って、途中で計画を止めようとしても、違約金がかかるなんて言われ、簡単には撤退もできないのです。
大手のハウスメーカーは、たいてい関連会社に不動産部門もあります。
『ワンストップで自宅を売却して、家を建てる計画が進められますよ』
なんて言われると、安心した気になってしまうものですが、実際にはそれぞれの部門で売り上げを追う株式会社ですから、お客様の危険など顧みずに計画を進めてしまうケースも多いのです。
対抗するには、ご自分で身を守るしかありません。
上記のようなケースでは、まず売りを先行して、手元に残る金額を確定したあとに、新居の計画を進めると安心です。
一時的に借り家住まいとなり、家賃が発生することになりますが、それは安全に住み替えを進めるには必要な費用と考えなければなりません。
私共は地元で90年工務店をさせていただいています。お客様にとって危険な計画はお勧めしません。
地元で信頼できる不動産会社とも長年の付き合いがありますので、ご興味がありましたら、当社の家づくり相談室にいらしてください。
お待ちしております。