1部屋追加!増築工事の巻
先日、5年ほど前に当社で新築していただいたK様より、『1部屋追加したい!』という依頼をいただきました。
と言いますのも、漆塗りのお仕事をされているご主人による『うるし教室』に参加を希望される方が増え、現在のアトリエでは手狭になったとのこと。
こちらがアトリエの掃き出し窓です。
手前のお庭スペースにもう一部屋分増築できないかなあ、というご相談です。
こちらがお仕事場。
ひとりで作業される分には問題ありませんが、教室に参加される方が増えるとさすがに対応が難しくなりそうですね。
というわけで工事が始まりました。
まずは一番大切なスラブの工事から。
この後、建物の土台を支える基礎の立ち上がりをコンクリートで打設します。
土台に柱が接合され、屋根が載りました。
外壁で覆い、内装工事に入ります。
駆け足でのご紹介となりましたが、建物が完成いたしました。
有効面積をできるだけ広くとるため、開閉の際に無駄のない引き戸を使い、玄関のタタキスペースも必要最小限にとどめています。
玄関のタタキは、洗い出し仕上げ。
洗い出しとは、仕上げのセメントに小石を混ぜて施工し、硬化する前に表面を水洗いして小石を浮き出させる工法です。
実は、経験と技術力が欠かせない難しい工事なのです。
タイル貼りとはまた一味違った表情の、深みの感じられる仕上がりになります。
その奥、上がり框の下に空間がありますね。
ご想像の通り、空間をつくることでたたきの面積を確保し、靴を置けるスペースが広がります。
外からの出入り口を設ける増築では、アプローチにも配慮が必要です。
今回もそうですが、多くの場合、段差が大きくなります。
このまま簡易的な板で済ますわけにはいきません。
というわけでアプローチにはウッドデッキの階段と柵を取り付けました。
引いてみるとこんな感じ。
無垢の木をあしらった元の外観に合わせた外壁を使っています。
増築をすると、どうしてもとって付けた感が出てしまいがちですが、違和感なくうまくマッチしたと思います。
Kさま、ありがとうございました。